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【レポート】Re-Opening Exhibition – 穴井佑樹

2025.05.28

レポート

2025年4月24日(木)から5月25日(日)まで、Artist Cafe Fukuoka主催による2つの展覧会を開催しました。
スタジオ3では、アーティスト・穴井佑樹氏によるインスタレーション作品を展示。
自然の中に流れる時間や記憶を手がかりに、個と世界の関係性、記憶と存在に触れる表現が展開され、多くの来場者が作品世界に引き込まれました。

ステートメント

私は、自然を通して、自然と自分との記憶を反芻し、
また、自然の大いなる時の流れを感じることで、
これまでの生きてきた時間、そして、これから生きていく、生を肯定する。

自然は、自然のままである。
しかし、そこに存在するだけでメッセージを持つ。
その解釈は、人によってそれぞれである。

例えば、多くの人は、空から降り注ぐ雨や、燦々と真夏に輝く太陽、
海面で揺らめく波模様などの自然から想起される思い出を持っている。
そして、これらの景色に再び相まみえた時、
インタラクティブメディアとして機能し、過去の記憶を色鮮やかに呼び起こす。
つまり、自然はただ存在しているだけにもかかわらず、
私達一人ひとりに対してメッセージを持っている、メディアであるといえる。

私は、自然の持つ豊かな表情がどのようなメッセージを生み出し、
人々の記憶として定着されているかについて強い関心がある。

そして、
自然を通して、自然と自分との記憶や、大いなる自然の時の流れを感じることは、
これまで生きてきた自分を肯定することでもあり、
これから生きていくであろう、大いなる時間を肯定するのではないだろうか。

これは、
多くの当たり前が当たり前でなくなっていく世の中で、
唯一存在する、自分という存在を確かめるための行為でもある。

出展アーティスト

穴井佑樹 / Yuki Anai

メディアアーティスト。大分県生まれ。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科修了。「自然はメディアである」をコンセプトに、光や音の先端技術を用いて、自然の持つ多様な側面やメッセージをメディアアートとして表現する。メディアアートの世界的な祭典「Ars Electronica」(オーストリア・リンツ)や、国際なデジタルアートフェスティバル「Athens Digital Arts Festival」(ギリシャ・アテネ)、台湾国立美術館で開催された「2024 International Techno Art Exhibition : Right Where It Belongs」、国際現代芸術祭「中之条ビエンナーレ」(日本・群馬県)等に招聘されるなど、国内外問わず活動を行う。 また、先端技術やアート表現を活かし、建築照明や空間設計、大型イルミネーション等の商業分野においても活躍中。

2016 non-classic 株式会社 創業
2014 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 修了
2007 チームラボ株式会社 入社

2025 emitter @ Athens Digital Art Festival, アテネ , ギリシャ
2025 enérgeia @ BLIK x BLIK, ピルゼン , チェコ
2024 in the rain @ Right Where It Belongs, 國立臺灣美術館 , 台湾
2024 bouncer @ Athens Digital Art Festival, アテネ , ギリシャ
2024 enérgeia – across the boundary – @ Light Art Festival in NYC, ニューヨーク ,
米国
2024 MIKOSHI @ ANEMOIA Tokyo(w/ DAZZLE), 東京, 日本
2023 flux @ 輪厚 PA, 北海道 , 日本
2022 enérgeia @ 回遊劇場 AFTER, 大分 , 日本
2022 Re-filter @ Athens Digital Art Festival, アテネ , ギリシャ
2021 TOKIWA @ TOKIWA ファンタジア , 宇部市 , 山口 , 日本
2021 Empathy @ Athens Digital Art Festival, アテネ , ギリシャ
2021 Drop of Light @ Hangzhou International Lighting Art Festival, 杭州 , 中国
2020 Empathy @ 中津 Art!Art!Art! フェスティバル , 大分 , 日本
2020 Visible ≠ Fleeting @ 由布院 , 大分 , 日本
2020 in the rain @ Staint-ex Digital Cultural Center, ランス , フランス
2019 Circulation @ アートプラザ, 大分 , 日本
2019 in the rain @ Kunstkraftwerk, ライプツィヒ , ドイツ
2019 Signs @ 中之条ビエンナーレ , 群馬 , 日本
2019 in the rain @ Klanglicht, グラーツ , オーストリア
2018 Stardust Memories @ Staro Riga, リガ , ラトビア
2018 in the rain @ アルスエレクトロニカ , リンツ , オーストリア
2018 Sea Saw Summer @ Con Artist Collective, ニューヨーク , 米国
2017 in the rain @ Sketch, ロンドン , イギリス
2016 「あ」 @ 熊本現代美術館 , 熊本 , 日本
2016 「あ」 @ 大分県立美術館 , 熊本 , 日本
2015 ある海辺 @ スマートイルミネーション, 神奈川 , 日本
2015 ChAir @ 渋谷ヒカリエ , 東京 , 日本
2014 Look at Me! @ スパイラルガーデン表参道 , 東京 , 日本
2014 a path on the ground @ 日光東照宮 , 栃木 , 日本
2014 ChAir @ スマートイルミネーションアワード, 神奈川 , 日本
2013 on the ground @ United People Film Festival , 福岡 , 日本
2013 on the ground @ 徳島 LED アートフェスティバル , 徳島 , 日本
2012 on the ground @ 佐賀城, 佐賀, 日本
2012「あ」@福岡アジア美術館
2012 Sound Gardening @ TEDxTokyo, 東京、日本

本展示について

Artist Cafe Fukuokaは、福岡から地域と世界をアートを介して交流することによって、新たな価値を創出しアートが循環する社会へのきっかけが生まれる場として運営されています。アートを通じて地域と世界、個人と社会などを結びつける場として、多様な表現と対話が生まれる土壌づくりに取り組んでいます。

今回の展覧会では、再生銀を用いた陶芸により素材の循環と時間の蓄積をかたちにする福村龍太氏、多文化の融合を身体的感覚とともに彫刻作品として表現する野口寛斉氏、そして、自然の中に流れる時間や記憶を手がかりに、個と世界の関係性や記憶と存在に触れるインスタレーションを展開する穴井佑樹氏の作品が一堂に会します。

私たちが生きる世界の資源の有限性や多様な背景を見つめ直し、未来へ向けた創造的対話を促す本展は、「アートと社会を繋ぎ、新たな想像力を育む拠点」という当施設の理念や存在意義を体現するものです。それぞれのアーティストの作品を通じて鑑賞者一人ひとりが、この福岡の地から未来の社会に問いを投げ、対話を深めるきっかけとなることを目指しています。この場所から広がる対話と創造の波紋が、より豊かな社会を福岡から築く一助となることを願っています。

開催概要

[アーティスト]
穴井佑樹(non-classic inc.)
[会期]
2025年4月24日(木)〜5月25日(日)
月曜休館 ※5/5(月)は開館、5/7(水)は休館
[開催時間]
平日:12:00〜17:00
土日祝:11:00〜19:00
[会場]
スタジオ3
[主催]
Artist Cafe Fukuoka
[楽曲制作]
高橋英明

OUTLINE
名称

Re-Opening Exhibition – 穴井佑樹

期間

2025年4月24日(木)〜5月25日(日)
月曜休館 ※5/5(月)は開館、5/7(水)は休館

時間

平日:12:00〜17:00
土日祝:11:00〜19:00

場所

スタジオ3

料金

入場無料

主催
Artist Cafe Fukuoka
協力
[楽曲制作] 高橋英明
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